フローレンスと神戸市、共同親権時代を生き抜く準備はできているか?
- 迪宇 坂本
- 3 日前
- 読了時間: 4分
2026年5月までに
家族のあり方を根本から揺さぶる
法改正に踏み出します。
長年続いてきた
「離婚したら片方だけが親権を持つ」という単独親権制度。
それが廃止され
離婚後も両親がともに親権を持つ「共同親権」の時代がやってきます。
これは単なる
法律の変更ではありません。
親の暮らし方、
子どもの育ち方、
家族の絆の保ち方
──私たち
一人ひとりに突きつけられる
新しい問いではないでしょうか。
神戸市は、
ひとり親家庭支援の家賃補助や
医療費助成、通学定期全額補助など、
生活を守る制度で全国をリードしています。
フローレンスは、
宅食やチャット相談を通じて、
困難を抱える家庭の
その孤立を防ぎ続けてきました(しらけんど)
確かに、両者の取り組みは
「生活」を守る力を持っています。
けれども
──共同親権の時代に本当に必要なのは、
「生活の安定」だけではありません。
親子は会い続けられるのか?
子どもは両親に愛されて育つことができるのか?
安全は守られるのか?
神戸市とフローレンス。
その強みを生かしながらも、
まだ埋められていない「空白」があります。
離婚後共同親権時代を迎える準備は
本当に整っているのでしょうか。
次の動画は、記憶に
1年前ほどだったでしょうか。
ちなみに、
神戸市とフローレンスは
すでに
多くの協働事業を展開しています。
神戸市は、制度として
「家賃補助」「医療費助成」
「通学定期の全額補助」
といった生活の土台を整えています。
一方、フローレンスは
「神戸こども宅食プロジェクト」や
「ここならチャットKOBE」を通じて、
現場で孤立を防ぐ伴走を担っています。
制度と現場、
その両輪がかみ合うことで、
多くの家庭は「とりあえず生活は回る」状態に
たどり着けるようになりました。
しかし──
ここに決定的に欠けているものがあります。
それが 「親子交流をどう守るか?」という視点 です。
離婚後に
親子が会えなくなる問題は
制度の網から漏れてしまっています。
共同親権が始まっても
生活支援と
親子交流支援がつながらなければ、
「子どもを片親にしない未来」は訪れませんよね?
まず、いま何ができているのか(事実)
制度(神戸市)
家賃・医療・通学などの生活基盤を厚く支える。
窓口のデジタル化も進み、LINE相談「ここならチャットKOBE」は2025年度も継続。
委託先はフローレンス、予定契約額1,846.9万円
2025/4/1–2026/3/31が市公式で明記されています【神戸市公式】
現場(フローレンス)
神戸こども宅食(年4回・250世帯/累計4,400世帯)と、
チャット相談→対面を束ねるハイブリッド・ソーシャルワーク。
2024年には「あすパーク」内にサテライトを開設し
地域のつながりを可視化【神戸こども宅食プロジェクト/フローレンス】。
協働の歴史
コロナ禍を契機に、2021年から神戸全区へモデルを拡大。
行政が広報・物資で支援し、
NPOが入口支援を担う「制度×現場」の役割分担が形に【神戸こども宅食プロジェクト】。
ここまでで「生活は回る」家庭を増やすことには
成功しています。
次は「親子が会い続けられる余白」を、どう社会実装するかです。
親子交流の空白を埋めるには?
共同親権が始まっても、
会う場所・段取り・調整がなければ、
親子は簡単に離れます。
現時点の神戸市×フローレンスは、
ひとり親・困窮支援に厚い一方で、
離婚後の親子交流(面会交流・共同養育)の直接支援は未整備です。
公共施設や地域拠点を中立的な交流スペースとして開放
「ここならチャットKOBE」の相談を、親子交流の実務支援につなぐ
宅食・地域イベントを「親子同伴前提」に再設計
この運用設計がスムーズに回れば、
制度と現場は断絶を減らすエンジンへ変わります。
安全設計を外すと、制度は刃になる
見落としてはいけないのが安全ですが、
フローレンスは
2023年5月26日の公式声明で、
共同親権の設計案に含まれた
「子どもの居所指定権」に強い懸念を表明しました。
DV・虐待加害者に悪用されるリスクを指摘し
制度化に待ったをかけています【フローレンス/朝日新聞】。
つまり、神戸流の
「共同親権の運用」は、
会える仕組みと守る仕組みを同時に作ること。
交流支援の導線に
危機察知・遮断プロトコルを埋め込み
ハイリスク案件は
司法・警察・専門NPOへ即時ハンドオフ。
ここまで含めた面の設計が必要では?
議会・政治はどう関与しているのか
神戸市会
委託選定結果(額・期間)は市公式で公表。
フローレンス名での質疑は現時点では未確認。
兵庫県議会
会議録は公開。
子ども食支援やアウトリーチ事業は厚いが、フローレンス固有契約の一次資料は未確認。
兵庫選出の国会議員
公明党・高橋みつお参院議員が、備蓄米の子ども宅食・フードバンク支援を推進。
神戸の現場(フードバンク関西等)に直接波及し、間接的に神戸の宅食に追い風。
市とNPOの契約透明性は、市公式で担保。
県・国レベルは
制度面の追い風が中心で、フローレンス個社との
直接紐付けは限定的ですが....。
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